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金属・樹脂・ゴム部品に対する外観塗装とは?外観塗装の種類やメリットも詳しく解説

 

自動車やカメラなどに使用される金属・樹脂・ゴム部品には、外観塗装が施されています。この塗装は、部品の見た目を良くしたり、保護したりする役割を果たします。

しかし、外観塗装とはそもそも何であるか、またその必要性を理解していない方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、金属・樹脂・ゴム部品に施される外観塗装の概要やメリットについてご紹介します。部品ごとの使用例もあわせて解説するので、外観塗装について知りたい方はぜひ参考にしてください。

金属・樹脂・ゴム部品に対する外観塗装とは?

金属・樹脂・ゴム部品に対する外観塗装とは?

自動車やカメラなど、さまざまな製品には金属・樹脂・ゴムといった素材でできた部品が使用されています。これらの工業部品に施される処理が外観塗装です。 外観塗装は、対象物の表面にコーティング剤を塗布することで部品の外観を美しく仕上げられます。さらに、保護膜を形成することで部品の耐久性を向上させたり、付加価値を与えたりすることも可能です。

見た目や耐久性に関わる外観塗装は、工業製品の品質にも大きく影響を与えると言えるでしょう。

外観塗装を行うメリット

外観塗装を行うメリット

金属・樹脂・ゴムなどの部品に外観塗装を行うことには、以下のメリットがあります。

  • さまざまな色調を追加できる
  • 傷や汚れ防止になる
  • 耐蝕性や耐候性、耐汗性が向上する

外観塗装を行うメリットについて詳しく見ていきましょう。

さまざまな色調を追加できる

外観塗装に使用されるコーティング剤は、さまざまな色に着色されています。そのため、外観塗装を行うことで対象物に色調を追加することが可能です。使用するコーティング剤によって、ブラック、ホワイト、グリーン、シルバーなどの色をつけられます。

たとえ目立たないパーツであっても、色調を加えることは重要です。自動車やカメラなどの工業製品は、複数のパーツで構成されています。色調の異なるパーツを組み合わせると、統一感がなくなり、不格好な印象を与えてしまう可能性があります。

外観の美しさは、製品を手にとってもらうための大切な要素です。そのため、パーツの用途に合わせて色調を追加するために外観塗装を施すのです。

傷や汚れ防止になる

外観塗装を施すことで、部品表面の傷や汚れを防ぐことが可能です。コーティングが施されていない部品は汚れがつきやすく、美観が損なわれてしまいます。

さらに、部品同士がこすれ合うことで傷がつくことがあります。傷が深くなると、部品の耐久性が低下し、最終的には破損する可能性も高まるでしょう。頻繁に部品が壊れてしまうと、安全に製品を使用できなくなり、メンテナンスにも手間がかかります。

しかし、外観塗装によって表面を保護することで、防汚性や耐擦傷性を向上させられます。この効果により、美観を保ちながら、傷に強い金属・樹脂・ゴム部品を実現することが可能です。

耐蝕性や耐候性、耐汗性が向上する

外観塗装には、部品の耐蝕性、耐候性、耐汗性を向上させる効果があります。耐蝕性とは、金属に対する腐食への耐性の強さです。金属は表面の酸化が進むとサビが発生し、美観や耐久性が損なわれてしまいます。

耐候性とは、太陽光、温度、湿度、雨などの自然環境に対する耐性の強さです。金属や樹脂、ゴムなどの素材は天候の影響を受けやすく、適切な対策を講じないと退色や脆化が進んでしまいます。

耐汗性とは、汗による影響への耐性の強さです。汗には皮脂、たんぱく質、塩化ナトリウム、尿素などが含まれており、微生物の栄養源となることがあります。部品に微生物が繁殖すると、劣化の原因になってしまう可能性があります。

製品によっては屋外で使用したり、汗が部品に触れたりすることがあるでしょう。これらの影響による劣化を防ぐためには、外観塗装が必要です。

金属部品への外観塗装とは?

 

金属部品には、さまざまな色で着色されたコーティング剤が塗布されます。これにより、色調を与えて外観を美しく仕上げられます。同時に、密着性や耐蝕性を向上させることで、金属部品の表面を保護することも可能です。

金属は硬くて丈夫な素材ですが、傷がつきやすい特性も持っています。とくにステンレスやアルミニウムは傷がつきやすい金属です。外観塗装を施すことで傷防止効果が得られ、傷つきやすい部品の耐久性を高められます。

さらに、金属は腐食が起きやすい素材です。腐食による劣化を防ぐためには、外観塗装によって耐蝕性を向上させる必要があります。また、耐候性を向上させられるため、屋外でよく使用される製品の部品には欠かせない加工処理です。

金属部品への外観塗装の使用例

外観塗装は、幅広い金属部品に施されています。主な使用例は以下のとおりです。

  • プレス部品の外観部品
  • 筐体
  • カメラのヒンジや など

外観塗装では、任意の色に着色されたコーティング剤の塗布が可能です。そのため、ピアノブラックなど、金属部品の用途に合わせた色調でコーティングできます。

東洋ドライルーブでは、金属部品への外観塗装に対応しています。あらゆる材質・複雑な形状の部品にも外観塗装を行うことが可能です。

樹脂(プラスチック)部品への外観塗装とは?

樹脂(プラスチック)部品への外観塗装とは?

樹脂部品には、着色されたコーティング剤を塗布して外観の見栄えを良くします。コーティング剤によって部品の表面が保護され、密着性や耐蝕性などを向上させることが可能です。

樹脂は水に強く、サビや腐食が起こらない素材です。そのため、金属が使えない部分のパーツとしてよく採用されています。また、軽量な素材であるため、動力が必要な製品を動かす際の省エネルギー化にも貢献してくれます。さらに、金属と比べてコストが低いため、産業機械や自動車などさまざまな製品に利用されています。

しかし、樹脂は紫外線や雨水などの天候の影響で劣化が進む可能性がある点には注意が必要です。また、表面が傷つきやすいというデメリットもあります。そのため、外観塗装を行って耐久性を高めることが重要です。

樹脂(プラスチック)外観塗装の使用例

あらゆる樹脂部品に外観塗装が施されています。外観塗装では、樹脂部品にピアノブラックやシルバーなど、用途に応じた色調を追加することが可能です。

例えば、自動車の内装や外装には樹脂部品が広く採用されています。樹脂部品そのままの色では味気なく感じることがありますが、ピアノブラックやアクセントとしてのシルバーの色調に変えることで、高級感やシックな印象を与えることが可能です。さらに、耐候性や耐蝕性、耐汗性、傷や汚れの防止といった機能によって付加価値も高められます。

東洋ドライルーブでは、樹脂部品の外観塗装にも対応しています。金属部品と同様に、複雑な形状のパーツにも柔軟に対応可能です。また、成形品の組み立てについても別途ご相談を承っております。

ゴム部品への外観塗装とは?

ゴム部品への外観塗装とは?

ゴム部品にも外観塗装が可能です。他の素材と同様に、コーティング剤を用いて色調を追加すると同時に、表面を保護することで耐候性や耐久性を向上させられます。

ゴム部品は、自動車やカメラなどさまざまな製品に使用されています。これらは機器の性能や安全性を支える重要な部品であるため、長持ちさせるためには外観塗装が必要です。

例えば、紫外線の影響で硬化や亀裂が発生する可能性があるため、外観塗装によって耐候性を高めることが求められます。また、機器の振動を吸収するためにゴム部品が使用される場合、振動による摩擦の影響で劣化してしまうことがあります。表面にコーティング剤を塗布することで、摩擦の影響を軽減することが可能です。

シボ塗装とは?

 

シボ塗装は、対象物の表面に凸凹のシワ模様を付与する外観塗装です。この塗装を施すことで適度な厚みが生まれ、軽微な傷や凹凸をカバーできます。また、表面に模様をつけることで部品に高級感をプラスできるのも大きなメリットです。

シボ塗装を行う際には、部品の素地にあらかじめ上塗り塗装と同色の塗料を塗布しておきます。上塗り塗料の粘度を高めた状態で、低い空気圧を用いてスプレー塗装を行うことにより、独特なシワ模様を形成することが可能です。

シボ塗装の使用例

シボ塗装は金属や樹脂など、さまざまな材質に施すことが可能です。一眼レフカメラやドローンカメラ、車載カメラなどの高級外観部品に多く採用されています。

シボ塗装は高い塗装精度が要求され、作業にも時間がかかることがあります。例えば、均一な仕上がりを実現するためには、微細な塵埃などが表面に付着しないよう注意して塗装を行わなければなりません。熟練の技術が求められるコーティング処理となるため、実績豊富な業者に依頼することをおすすめします。

金属・樹脂・ゴム部品への外観塗装なら「東洋ドライルーブ」におまかせ!

 

今回は、金属・樹脂・ゴム部品などに施される外観塗装についてご紹介しました。外観塗装は、コーティング剤を塗布することで部品を美しく整え、同時に保護膜を付与して耐久性を高める役割があります。自動車やカメラなど、さまざまな工業製品の製造において求められるコーティング処理です。

東洋ドライルーブでは、金属・樹脂・ゴム部品への外観塗装に対応しています。材質や形状を問わず、色調もピアノブラックやシルバーなど、用途に応じて追加することが可能です。熟練の技術が求められるシボ塗装もお任せください。部品の外観塗装が必要な際は、ぜひ東洋ドライルーブまでお気軽にご相談ください。

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